電車に乗っていたら、スーツを着なれないフレッシュパーソンがワイワイキャッキャと賑やかにしていたので、ほほえましいなと思いつつ、音楽でも聴こうと胸ポケットからイヤホンを取り出したところ、イヤホンのパッド部分だけが外れて紛失していた。
胸ポケットから取り出す時に外れたのかな、と胸ポケットに人差し指・中指をつっこんで、しばらくまさぐったがそんな感触がない。胸ポケットの中にもう1つ小さい胸ポケットがある服を着ていたので、もう少し奥にねじ込むようにしてしばらくまさぐってみたが、感触がない。
仕方がないのでイヤホンはあきらめて、ワイワイキャッキャをBGMに目的駅まで乗って行った。
電車降りてしばらくした後で気づいたんだけど、客観的に俺の様子をイマジンすると、フレッシュパーソンの後ろで胸ポケットに指を突っ込んで、しばしの間、熱心に乳首をいじっている中年男性に見えていたかも知れない。
一寸先は闇とはこのことだ。世のフレッシュパーソンに伝えたい。会社でふんぞり返って酸いも甘いも知り尽くしたような顔でベテラン風を気取っている連中だって、自分の姿も認められないような闇の中に生きてるんだって。多少歳食ったところで、物事が理解できるようになったりしないんだって。火中に飛び込んでみなければ、わからないことだらけなんだって。恐れずに、胸を張って生きていけ。
この道を行けば どうなるものか/危ぶむなかれ 危ぶめば道はなし/踏み出せば その一足が道となり その一足が道となる/迷わず行けよ 行けばわかるさ
今年のフレッシュパーソンは、これがアントニオ猪木の引退スピーチのパクリだとわかるものなんだろうか? そもそもアントニオ猪木を知っているのだろうか?
俺には世の中のことが何もわからない。