酒があまり強くなく、少し飲み過ぎると頭痛と共に筋肉痛に襲われる。特に肩こりがひどくなる。飲酒頭痛と肩こりは本来別の原因によるようだが、俺の場合は飲酒から肩こり、肩こりから頭痛が出てるのでは? と疑いたくなる。
一昨日、1ヶ月ぶりぐらいに飲酒した。俺は元々酒が強くないので1人だと飲酒をしない。3月は花粉が怖いので余計な外出をしなかったということだ。で、それから肩こりがずっと続いている。寝ても起きてもダメ。体操して少し楽になってもぶり返す。
何で飲酒した時ばかり肩こりなんか、と思ったが、もしかしたら普段からひどい肩こりがあるのに、それを無意識の内に抑圧して、飲酒によって自我の抑圧から解き放たれた時だけ、地の底から肩こりが顔を出しているのかも知れない。
慢性的に疲労していると疲労を感じにくくなり、たまに休むと疲労感に気づいてしまい、かえって強い疲労に襲われるという話がある。肩こりに同じようなことがあったっておかしくない。
つまり世界の真実は肩こりの方にある。マトリックスならぬ肩こりックスだ。俺は肩こりのない世界の幻想を見せられている。肩こりは真実の世界からのシグナルだ。真実の世界への扉を開く鍵だ。
たどり着いた整体院の奥から真実の世界を取り戻すために戦う戦士が語りかけてくる。肩こりがある世界こそがリアルな世界だ。幻想を打ち破り、肩こりのある世界を取り戻そうじゃないか。君にはその力がある。俺の身体に力がみなぎってくるのを感じる。今ならひとっ飛びで世界を駆け抜け、鋼鉄の金庫をもぶち抜く膂力を備えている。
俺はその力をもって迷うことなくうさんくさい戦士の骨という骨をバラバラに砕いて当局に突き出す。幻想を生産し続ける肩こりックスの尖兵として、真実の世界の戦士たちを根絶やしにする。だって肩こりのない世界の方がいいもんなぁ。肩こり、不快だよ。真実になんて目覚めないほうがいいよ。