新幹線で往復日帰り出張だった。
別にプレッシャーを感じるような仕事ではなかったが、なぜか睡眠に失敗して寝不足。新幹線の中で軽く寝とこうかな、と思ったのだが、後ろの席の人が10分に1回ぐらい背中にドカンドカンと衝撃を加えてくる。
故意なのかやむを得ない事情(活きのいいカツオを密輸してるなど)があるのかわからないが、どちらにしろ後ろを見たって良いことは何もない。平静を装い、しかし一睡もできないまま終点までたどり着く。周りの人が降りて行ってからゆっくりと立ち上がり、ちらりと後ろに目をやると、狙い通りもう後ろの人は先に降りていたのか、もぬけの殻だった。
これ、俺の主観からしたら、怪異に襲われていたのと見分けがつかないんだよな。俺は怪異を引き連れて遥々旅をしてきました。
しかしそんなことより帰りの新幹線の方がショッキングであった。晩飯を食って帰るような時間的余裕がなかったので、駅構内のコンビニでおにぎりを適当に3つ、物足りなかったときのためにおつまみカツを1つ、適当なお茶を引っ掴んで会計したら、それだけで千円を超えていたことである。700円ぐらいのイメージしか持ってなかったのに、不意を突かれた。
新幹線の中だけに現れた怪異なら、降りてしまった後は無害と言ってもいいが、商品代金は俺の家計に確実にダメージを与える。しかも今回日帰りだから出張手当もつかないのだ。
本当に恐ろしいのは、人間(の経済活動によるインフレ)のほうなのかも知れませんね。